建交労とは、全日本建設交運一般労働組合の略称で国連NGOの承認団体です。北海道から沖縄まで47都道府県に組織のある全国組織で、正社員、パート、派遣など雇用形態を問わず、ひとりでも入れる労働組合です。その業種は建設・交通・運輸・自治体関連はじめを多く産業・業種に基盤を持っています。
詳しくは下の項目をご覧ください。
1人からでも入れる労働組合
建交労は業種と地域に組織の基盤をおく労働組合です。全国に組織があり、建設や交通・運輸に働く労働者を中心に、清掃や学童保育など自治体の下請から失業者・高齢者でも、1人からでも入れる労働組合です。
北海道から沖縄まで全国つつうらうらに
─ 地域に根をはった組織
建交労は、北は北海道から南は沖縄まで47都道府県に組織があります。市町村などを単位に、職場や業種でまとまった地域組織をつくり、力を合わせて運動をしています。
労働組合の中央組織である全国労働組合総連合(全労連)とその地方組織にも参加していますから、どんな相談にも応じられる組合です。
政府・自治体に大きな影響力
2007年「じん肺根絶闘争」で政府と和解合意が成立しました。マスコミで特集が組まれ注目をあびました。これは建交労、組合員、原告、家族、弁護士の20年にわたるとりくみの成果です。
建交労は、業界だけでなく政府や自治体に大きな力をもつ労働組合です。労働者の要求を実現するには、企業と交渉するだけでなく、産業政策、中小企業政策の改善、社会保障の充実、労働者としての諸権利の拡大などが必要です。政府や自治体といつでも交渉でき、国会議員への要請など制度改善や政策要求の実現に力を注いでいます。
建設、トラック、鉄道、製造・商業
─ 多業種のユニークな組合
建交労はわが国の労働組合の中ではユニークな存在です。
経済のグローバル化と技術革新の中で産業構造が急激に変化しています。企業も多角化しています。雇用も正社員だけでなくパート、派遣、業務委託など多様化しています。
建交労は、このような変化に対応する多業種の労働組合です。どんな産業の労働者でも結集できます。財界や大企業のすすめる21世紀戦略に対抗でき、労働者の要求を実現できる労働組合です。
失業者を含め、90歳代から10歳代まで結集
建交労は、世界の労働組合での中でもユニークな労働組合です。
建交労は、失業者でも加入できます。自ら仕事おこし運動にもとりくんでいます。年齢制限もありません。
政府は、年金や社会保障を改悪しています。年金だけでは生活できない労働者が急増しています。年金改善と高齢労働者の生活保障を求める運動をすすめています。
組合理念
建交労のめざすものは、綱領を見てもらうのが一番。綱領とは、「大辞林 第二版」によれば、1物事の基本的なところ。要点。2政党・労働組合などの団体がその基本的立場・理念・活動方針・政策など要約した文書ということですから。建交労の綱領は、つぎのとおりです。
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建交労は1999年の結成です。
建交労は、それまで長い歴史を持った3つの労働組合が合同して誕生しました。だから歴史がある!
3つの組合(建設一般・運輸一般・全動労)の歴史を短くまとめると…
建設一般
建設一般は、1947年、全日本土建一般労働組合(全日土建)として結成され、52年に全日本自由労働組合(全日自労)と名称を変え、その後80年に全国建設および35の地方労組と合同して全日自労建設一般労働組合(建設一般全日自労)、91年に農村労連と組織合同を行って全日自労建設農林一般労働組合(建設一般)となりました。その間にも、建設、清掃、競艇などの単独組合との合同を行なっています。合同時は、組合員4万3000人、44都道府県本部500支部・分会、大きく分けて建設産業、農林業、自治体関連、高齢者就労事業、一般の分野で活動していました。
建設一般のスローガンは「失業と貧乏、戦争に反対して」、「いのちと健康、生活と権利を守って」。課題は失業・雇用保障闘争、高齢者問題、社会保障闘争、いのちと健康、労災・職業病闘争、平和・民主主義のたたかい、各産業・業種の要求・制度闘争、国際連帯です。
運輸一般
運輸一般は、1946年に結成された全貨労連(全国貨物自動車労働組合連合会)を源流とし、60年トラック運輸労働者の砦として、全自運(全国自動車運輸労働組合)に発展しました。77年に4つの地方労組と合同して、全日本運輸一般労働組合(運輸一般)となり、その後、5地方の合同労組と組織合同して今日に至っています。
運輸一般の組織は支部を基礎組織として、沖縄をのぞく全県に約200支部2万1500人で構成され、組織している約1000企業の業種は、トラック運輸関連を中心として、建設関連、公的下請、製造、商業など多業種にわたっていました。
課題は、1.全産業水準・親会社(荷主)水準の賃金・労働条件の確立をめざした産業別統一闘争の発展、2.業種別運動による大企案の横暴規制や業界秩序の確立を通じて、社会的な要求実現の追求、3.国際連帯などです。
全動労
全動労(全国鉄動力車労働組合)は、1974年3月、旧動労革マル派の「特定政党支持」の暴力的押しつけと組織排除の中で、「人権と民主主義擁護・全国鉄労働者の組織統一」を旗印に結成しました。全国的には広範な自覚的労働者・労働組合と民主団体などの支援のもとに、国鉄の民主的再建、国鉄労働者の労働条件改善、権利の獲得、職場の自由と民主主義の確立にむけてたたかってきました。
87年4月1日の国鉄「分割・民営化」攻撃で、差別・分断・組織破壊の攻撃を受けながら、JRグルーブという民間大企業のなかに、約1200名の組織を維持しつづけ、全労連加盟単産として、その役割を追求してきました。
課題は、解雇撤回・職場復帰、公共交通の再生、JR労働者の労働条件改善・生活向上などです。